意外と奥が深い「一筆書き」の面白さとしくみを紐解く
子どもの頃、ノートの端に図形を描いて「これ一筆書きできる?」と友達と遊んだ経験はありませんか?
一見シンプルな遊びですが、実は数学的な法則が隠されている奥深い世界なのです。
最近はスマホ上で遊べるゲームにも多数の一筆書きパズルがあります。簡単なものから超難問まで、幅広い難易度が用意されており、子どもから大人まで楽しめます。
盤面の数字を合計10になるようになぞっていくゲーム!
同じマスを2度通ることができない一筆書きのルールがあるので、ハマると難解です!
「ひとふで10メイクパズル」に挑戦!
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すべての駒を1度だけ通るように盤面をなぞっていく一筆書きゲーム!
クリアすると可愛いハムスターがヒマワリの種を拾いながら歩き回ります♪
「なまはむひとふで」で遊んでみよう!
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今回は、一筆書きの謎を解き明かし、どんな図形が一筆書き可能なのかを分かりやすく解説します!
一筆書きとは? 基本ルールをおさらい
一筆書きとは、ペンを紙から離さず、同じ線を二度通らずに図形を描くこと。
スタート地点からゴール地点まで、一本の線で繋げていくパズルのような遊びです。
単純なルールながら、図形によっては「できる」「できない」がはっきり分かれます。
そして驚くべきことに、その判別には明確な数学的法則が存在します。
一筆書きの秘密は「点」にあり
一筆書きができるかどうかを見分けるポイントは、図形の「点」(頂点)にあります。具体的には、その点から何本の線が出ているかが重要なのです。
数学では、点から出ている線の本数を「次数」と呼びます。
そして、次数が奇数の点を「奇点」、偶数の点を「偶点」と呼びます。
この奇点と偶点の数が、一筆書きの可否を決める鍵なのです。
一筆書きができる図形の法則
ここが一筆書きの最も重要なポイントです。
実は、一筆書きができる図形には明確なルールがあります。
【法則1:奇点が0個の図形】 すべての点が偶点(偶数本の線が出ている)の場合、一筆書きが可能です。しかも、どの点からスタートしてもOKで、必ず元の位置に戻ってきます。
例えば「◯(円)」や「□(四角形)」は、すべての点から2本ずつ線が出ているので、どこからでも一筆書きができます。
【法則2:奇点が2個の図形】 奇点がちょうど2個だけある場合も一筆書きが可能です。ただし、一方の奇点からスタートして、もう一方の奇点でゴールしなければなりません。
「△(三角形)」は各頂点から2本ずつ線が出ているので奇点は0個。つまり一筆書きできます。
一筆書きができない図形の特徴
逆に、一筆書きができない図形の特徴も見てみましょう。
【奇点が3個以上ある図形】 奇点が3個、4個、5個…と増えていくと、一筆書きは不可能になります。これは数学的に証明されている事実なのです。
日常に潜む一筆書きの世界
一筆書きの考え方は、実は日常生活のあちこちに応用されています。
配送ルートの最適化では、すべての配達先を効率よく回るために一筆書きの理論が活用されています。回路設計でも、電気回路を最短で繋ぐために同様の考え方が使われています。
また、観光地の散策ルート設計や、掃除ロボットの動線設計にも、この数学的な法則が応用されているのです。
一筆書きパズルと数学
一筆書きの研究は、現代までにグラフ理論や位相幾何学という数学分野に発展しました。
身近な遊びが、実は高度な数学理論と繋がっているなんて、ちょっとワクワクしませんか?
数学は難しいものだと思われがちですが、こうした具体的なパズルから入ると、意外と楽しく学べます。
まとめ:法則を知れば誰でも名人
一筆書きができるかどうかは、単なる運や勘ではなく、奇点の数という明確な法則で決まります。
奇点が0個または2個 → 一筆書き可能
奇点が3個以上 → 一筆書き不可能
このシンプルな法則を覚えておけば、どんな複雑な図形を見ても瞬時に判断できるようになります。次に誰かと一筆書きで遊ぶときは、ぜひこの知識を披露してみてください。
身近な遊びの中に隠された数学の美しさ。それを発見できたとき、世界の見え方が少し変わるかもしれません。