チェスの歴史とは
チェスは古くから西洋に伝わるゲームですが、いつどこで誕生したのでしょうか。
ここでは、チェスの歴史について考えてみましょう。
チェスの歴史(どこで生まれたのか?)
チェスの起源は、古代インドのチャトランガにまでさかのぼることができます。
チャトランガとは、「4つの要素」の意味を持つサンスクリット語です。
この4つは、チェスで使われる象(ビショップ)・馬(ナイト)・戦車(ルーク)
・歩兵(ポーン)を象徴しているものと思われます。
また、初期の頃のチェスは4人で対戦するものだったようですが、
これもチャトランガの言葉に由来するのかもしれません。
現代のチェスと昔のチェスはルールが違う
チェスのルーツであるチャトランガは、
2人対戦と4人対戦の2種類があったとされています。
では、チャトランガとはどんなゲームだったのでしょうか。
チャトランガは、縦8マス×横8マスのボードの上で2人1組になって対戦します。
そして、対戦者がサイコロを振って出た目の数だけ駒を進めていきます。
駒は、対戦者ごとに赤・緑・黄色・黒に色分けしものを使いますが、
駒を進めていって相手の駒があれば取ることができます。
こうして、最終的に王を取られたほうが負けとなります。
チャトランガのうち、2人対戦の形式がペルシアに伝わって、
シャトランジというゲームに発展していきました。
このシャトランジが、現代のチェスの原型ともいうべきものです。
しかし、シャトランジには現代チェスのクイーンに当たる駒がなく、
ビショップに当たる駒の動きもかなり違うものでした。
チャトランガから発展したシャトランジと現代のチェスとは、
ゲームの進め方もルールもかなり違うものだったようです。
現代チェスに至るまでのチェスの歴史
シャトランジはその後東洋にも伝わって、
中国のシャンチーや日本の将棋へと発展していきました。
その一方で、西洋ではルネサンス期になると、
ようやくチェスの原型が出来上がっていったようです。
この頃になると駒の種類もほぼ現代のチェスト同じものになりました。
ポーンが最初に2マス進めるルールも、
キャスリングのルールが追加されたのもこの頃だったようです。
さらに、アンパッサンやツーク・ツワンクのルールも加わって、
今日のチェストほぼ同じものが出来上がっていったのです。
チェスはフランスが中心となって発展し、
その後イタリアやアメリカにも広がっていきました。
1886年には初の公式世界選手権が行われましたが、
当初はルールがあいまいだったり、
対戦が成立しなかったりなどの不備が見られましたが、
それも徐々に改善されて今日のような洗練されたチェスへと進化していきました。