冷蔵庫の野菜室は何のためにあるの?野菜室の正しい保管方法

どこの家庭にもあり、普段何気なく使っている冷蔵庫。

この冷蔵庫には野菜室がありますが、何のためにあるのでしょうか。

また、野菜室の正しい使い方についても見ていきましょう。

 

 

野菜室の機能

 

冷蔵庫の野菜室は、野菜を最適な状態で保存できるように作られています。

 

そのため、野菜室の温度は冷蔵室に比べて少し高めに設定されています。

 

野菜の多くは、日の当たらない低温での保存が鮮度を保つのに適しています。

 

野菜は生きて呼吸しているので、日当たりのいい場所では活発となり、

野菜を老化させるエチレンが増えて鮮度が落ちていきます。

 

そのため、日が当たらず低温に保てる野菜室は、

野菜の保存にもっとも適した場所なのです。

 

 

野菜室と冷蔵室(冷蔵庫)の違い

 

冷蔵庫の中の野菜室と、それ以外の冷蔵室とは何が違うのでしょうか。

 

実は、野菜室は他の冷蔵室と少しだけ温度設定が違うのです。

 

野菜室のほうがやや高い温度に設定してあるのですが、

そのほうが野菜の保存に適しています。

 

また、野菜室は他の冷蔵室に比べて湿度も高くなっています。

 

野菜の鮮度を保つには適度な湿度も必要なので、

このような設定になっているわけです。

 

 

野菜室に入れてはいけない野菜

 

ほとんどの野菜は野菜室に入れることで鮮度を保てますが、

中には野菜室に入れないほうがいい野菜もあります。

 

たとえば、原産地が熱帯や亜熱帯地方の野菜や果物は、

野菜室に入れるとかえって鮮度を損なったり味が落ちてしまいます。

 

原産地が熱帯や亜熱帯といいますと、たとえばさつまいもやかぼちゃ、

じゃがいも、なす、パプリカ、ピーマンなどがこれに当たります。

 

また、これ以外にもきゅうり、里芋、ショウガ、玉ねぎなども、

野菜室の保存に適さない野菜です。

 

ちなみに、野菜室に入れない方がいいのは野菜だけではありません。

 

果物の中にも、野菜室が適さないものがあります。

 

たとえば、バナナ、マンゴー、レモン、みかんなどです。

 

 

◇リンゴは他の野菜を腐らせる

 

リンゴも野菜室に入れてはいけない果物ですが、

リンゴの場合はちょっと理由が違います。

 

リンゴそのものは野菜室に保存しても問題ありません。

 

しかし、リンゴはエチレンガスを発生させるので、

野菜室に入れると他の野菜の鮮度を損なってしまいます。

 

同じように、アボカド、桃、バナナなどもエチレンガスを発生させるので、

野菜室には入れないほうがいいでしょう。

 

もしどうしてもこれらの果物を野菜室に入れたいなら、

ビニール袋に入れて密封するようにしてください。

 

また、カットした野菜やもやしも野菜室の保存に適しません。

 

どちらも劣化が早いため、野菜室よりも冷蔵室で保存して、

早めに使い切るようにしてください。