「セミってどんな味」公園でサバイバルしたい時に食べたい虫食にレッツトライ

都内、某日某所。

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「つくばセミ会」と称された謎のイベント。セミ料理をおいしく食べようというコンセプトのイベントだが、集合場所には虫取り網を持った大人が道を行っている。一人、二人どころではない。その数、四十人以上。半ズボンの小学生ならまだしも大人が40名虫取りにいくのは、正直異様な光景だ。

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さながら赤穂浪士の一団はほかのひとからもジロジロ見られる。

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さて、討ち入り先はとある公園。

※許可取済らしいが、美味しいセミが多いスポットのため明かさないでほしいとも※

無論目的は、セミを採ること、食べること!

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大の大人たちが童心に帰り、セミを次々に捕まえていく!

セミ取りが楽しみなのではなく、食べることを目的としているため彼らの目に慈悲はない。

 

失われてしまった子供時代の機敏さは 大人の背丈と戦略でカバー。

 

参加者の皆さんも楽しそうにセミを採っているが採られる方はたまったもんではない。

かくいう私も、駈けずりまわって何とか12匹のセミを捕獲。

力を合わせてこれだけ採れました!

その数……実に……

成虫320匹。 あと、幼虫も47匹。

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これで終わりならいいんですが、空飛ぶ生き物全般苦手なんですよね……。

 

さっきだって網があったから捕まえられたけど、素手で掴むとなると かなり抵抗ありますし……。正直、カテゴリー的にはGとあんまりかわんないです。

というわけで料理場にお伺いしたところ、手際よくお兄様型がセミを液体の中に放り投げていきます。

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唐揚げの衣液の中でバタバタと暴れるセミ。だんだんと弱まっていく羽音・・・。

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手際よくセミは揚げられ、羽ばたく力を失っていきます。

彼らは鳴き声の代わりに美味しそうな唐揚げの香りを発し、見る者の視覚と嗅覚を混乱させます。

 

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見た目はセミ、匂いは唐揚げ。
表と裏。

衣がついて多少ビジュアル的に優しくなったものの、

お腹のあたりは結構セミです。

実食してみます。

 

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うん……唐揚げ?

これ、素揚げじゃない?

素揚げだよね? コレ?

図らずも素揚げを口にしてしまった私。

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パリパリとした食感、うっすらついた塩味、

ナッツのような甘い香りとコクのある旨味が

口の中へ広がっていきます。

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かなり美味しい!

揚げて塩つけただけとは思えないクオリティ!

鮮度が良いためか 臭みもあまり感じません。

 

 

鳥皮では再現不能なパリパリ感とニンニク醤油の風味が

絶妙なコンビネーションで襲いかかってきます。

これは食材が良いからなのかもしれません。

 

 

そこへ追い打ちをかけるように現れたセミの幼虫とヒヨコマメのカナッペ。

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ここまで来るともう、セミだとかそういうことは

あまり気にならなくなってきてしまいます。

脳が食べ物だと認識してしまっています。

とはいえ目が合っちゃうと少し可哀想だけど……

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成虫と違い、ギュッと身の詰まった幼虫。

噛めば噛むほどカシューナッツや煎り豆に似た旨味が湧き出ます。

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あぁ、これは……ビールが欲しい!!

と思ったら既にビール片手につまんでいるお父さんを発見。

さすがです。

 

参加者には女性もおり、

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超笑顔でカナッペを食べています。

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それで良いのか!?お姉さん!?

 

 

 

そして今回のラストにして参加者の支持の厚かったセミ料理がこちら!

 

セミの幼虫の燻製。略して「せみくん」!

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スモーキーな香りに加え、素揚げよりもややウェットな食感。

音でいうとモキュモキュした感じです。

想像しやすく記すと

蒸し鶏の食感にチーズのようなコクと煎り豆をミックスした味でしょうか。

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コレは何とも癖になる味!

ウィスキーなどにも合いそうです。

 

昆虫といえば昨今FAO(国連食糧農業機関)でも世界規模の食糧難問題の視点から注目されている食材。これだけ美味しいものがあるのなら、それも納得です。

 

気になる方はぜひトライしてみては、いかがでしょうか?