チェスで引き分けが発生する条件とは
チェスは、引き分けとなることが多いゲームです。
チェスでは、引き分けも立派な戦法のひとつなのです。
ではどのような場合に引き分けとなるのか、その条件を見てみましょう。
チェスの引き分けの条件
チェスの引き分けにはいくつかのパターンがあります。
1.ステールメイト
チェックされていないのに、動かせる駒がないことをステールメイトといいます。
ステールメイトになれば、引き分けにして対局をやり直すしかありません。
チェスは引き分けがあるゲームであり、
引き分けを有効に利用するのも立派な戦略です。
そこが他のゲームと違って、チェスの奥深いところでもあります。
停滞した面白くないゲームをいつまでも続けるよりも、
スパッと終わりにして新たな対局を始めるための引き分けですから、
決していい加減に対局を投げ出しているわけではありません。
2,お互いがチェックメイトできる戦力を失ったとき
普通のゲームには見られないことですが、
チェスではこのような理由でも引き分けにすることができます。
ゲームの進み具合によっては、
どちらもチェックメイトしにくい状況になってしまうことがあります。
そんなときは、引き分けにして再度ゲームをやり直すことができます。
ゲームを面白くする最善の方法が、
場合によっては引き分けにすることでもあるのです。
3.どちらかが引き分けを提案し承諾した場合
これは、上記の1.2.3.のすべてと共通しているかもしれません。
ゲームが停滞してどちらもチェックメイトしづらい展開になった場合など、
双方の合意によって引き分けにして再度ゲームをやり直すことができます。
あらゆるゲームの中でチェスだけが持つこの柔軟さが、
チェスの面白さの秘密でもあるのです。
4.50手の間、駒の取り合いができなかった
チェスでは、お互いの技量が拮抗していると、このようなことも起こります。
これではゲームも面白くありません。
50手で区切りをつけ、この間駒の取り合いがなければ
その後の展開も同様であるとの判断から、引き分けとして再スタートします。
やってもつまらないゲームを最後まで続けるよりも、
このほうが面白いゲームになります。
5.ゲームで3回盤上が同じ形になったとき
この場合も、ゲーム展開として面白くないので、
引き分けにしてやり直すルールになっています。
チェスの引き分けは負けないための手段(補足)
繰り返しになりますが、チェスは引き分けのあるゲームです。
スポーツでもゲームでも、
勝負ごとはできるだけ引き分けにしないのが暗黙のルールとして行われています。
しかし、チェスは違います。
あえてそこを逆手に取って、引き分けを多用することでゲームを
面白くしようというのが、チェスの考え方なのです。
また、引き分けは戦略としても活用できます。
負けそうになったら、あきらめずに引き分けに持ち込む方法がないか考えましょう。
勝負ごとには勝つための方法も重要ですが、
負けないための方法も会得しておいたほうが、すべてを有利に展開できます。