チェスと将棋の違いや、どっちが難しさでは上なのか
チェスと将棋は、どちらも盤の上で行うゲームです。
そのため、チェスと将棋は何かと比べられることが多いようです。
では、チェスと将棋はどこが違うのでしょうか。
また、チェスと将棋は難しさではどっちが上なのでしょうか。
チェスと将棋の共通点
チェスと将棋は、どちらもチャトランガというインド発祥のボードゲームが
進化したものだといわれています。
つまり、どちらも起源は同じなのです。
チェスも将棋も、最終目的は相手の王を取ることですが、
起源が同じなので基本パターンが似ていても少しも不思議ではありません。
チャトランガが西洋に伝わり進化したのがチェスで、
東洋に伝わり中国で形が変わって奈良時代に日本に伝わったものが、
将棋として定着しました。
さらに言えば、チェスと将棋は駒の動きも似ています。
チェスのルークとビショップは、将棋の飛車角に似た動きをしますし、
チェスのキングと将棋の王将の動きも同じです。
ただし、将棋のほうが駒の種類が多いので、
将棋の中にはチェスにない動きをする駒もあります。
チェスと将棋の違い
チェスと将棋は駒の数も違うし、盤の大きさも違います。
駒の種類はチェスが6種類なのに対して、将棋は8種類あります。
使う駒はチェスが1人16個で2人で32個なのに対して、
将棋では1人20個で2人で40個の駒を使います。
また、盤を見るとチェスが8×8マスなのに対して、将棋盤は9×9マスあります。
このように、チェスと比べると将棋のほうが駒数もマス数も多いので、
これだけ見ても将棋のほうが複雑なのがわかります。
さらに、チェスと将棋では取った駒の扱いにも違いがあります。
チェスでは取った駒はもう盤上で使うことはありませんが、
将棋では取った駒を自分の駒として使うことができます。
チェスや将棋を人間対コンピュータで対戦することがありますが、
チェスは比較的早くコンピュータで対戦できたのに、
将棋はスーパーコンピュータが誕生するまで実現しませんでした。
それは、取った駒を自分の駒として使う動きの制御が複雑すぎて、
通常のコンピュータの処理速度では不可能だったからなのです。
チェスと将棋はどっちが難しい
チェスと将棋を比べると、将棋のほうがはるかに難しいです。
それは、駒の数とマス目の数の多さと、
取った駒を自分の駒として使える選択肢の多さに理由があります。
結論から言いますと、チェスに比べて将棋のほうが考えることが多く、
奥が深いゲームといえるでしょう。
チェスと将棋は違いもあるかわりに似ている点も多いので、
チェスが強い人は将棋も強く、またその逆もいえます。
現に、プロ棋士の羽生善治さんはチェスでも日本一になったことが
あるそうですから、チェスが強ければ将棋も強いのは間違いありません。